2024-08-25
アクセシビリティとは
概要
2024年4月1日に障害者差別解消法が改正され、障がいのある人への合理的配慮が民間事業者に対して義務化されました。エンジニアとしてWebアクセシビリティについてちゃんと知りたいなあと思い、そもそもの「アクセシビリティとは」という基本的なところから調べてみました。
アクセシビリティとは
「アクセシビリティ」とはどういう意味なのでしょうか。
政府広報オンラインの記事に以下のような説明がありました。
「アクセシビリティ」という言葉は、Access(近づく、アクセスするの意味)とAbility(能力、できることの意味)からできています。「近づくことができる」「アクセスできる」という意味から派生して、「(製品やサービスを)利用できること、又はその到達度」という意味でも使われます。
引用元: ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説!
また、日本産業規格 の『JIS Z 8521:2020 人間工学−人とシステムとのインタラクション− ユーザビリティの定義及び概念 』には以下のように定義されています。
製品,システム,サービス,環境及び施設が,特定の利用状況において特定の目標を達成するために,ユーザの多様なニーズ,特性及び能力で使える度合い
アクセシビリティとは Access + Ability の造語で、多様なユーザーにおける利用可能性の度合いといったところでしょうか。英語だと Accessibility。A11Yと略すこともありますね。
ユーザビリティとの違い
利用という点で似たような言葉に「ユーザビリティ」がありますが、違いは何でしょうか。
先程のJIS Z 8521:2020 にて、ユーザビリティは次のように定義されています。
特定のユーザが特定の利用状況において,システム,製品又はサービスを利用する際に,効果,効率及び満足を伴って特定の目標を達成する度合い。
やや似てますが、ユーザービリティは特定のユーザーが利用可能であることが前提とされた中での、利便性の度合いという風に解釈で きます。
つまり、ユーザビリティが高い、低いというときは、特定のユーザー視点での使いやすさについての表現であり、アクセシビリティが高い、低いという時は、利用可能なユーザーの幅広さに対する表現であるという違いが言えそうです。
まとめ
アクセシビリティの意味と、似た言葉のユーザビリティとの違いについて理解が深まりました。
アクセシビリティは多様なユーザーの利用可能性に関するものであれば、障害者差別解消法で扱う問題になり得るのは当然ですね。
ただ、アクセシビリティは障がいの有無に関係なく重要な概念だと思います。
次回はなぜWebアクセシビリティが必要なのか、どのような状況で問題となるのか調べてみます。